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今回は語調を変えて書いていきたいと思います。
特に意味は無いです。気分です(笑)

イワン・パブロフの発見、古典的条件付け

今から100年ほど前
ロシアの科学者イアン・パブロフはあることに気づいた。

研究室で飼っている犬は、
パブロフ博士を見ると決まって
尻尾を振ってよだれを垂らす。

なんやねん、きったねーなー。

そう思いつつも気になって詳しく調べてみると
興味深いことが分かった。

犬は博士の着ている白衣に反応して 尻尾をふってよだれを垂らしていた。

犬は
「白衣を着た人」と
「餌がもらえること」を
関連付けていたのだ。

これは当たり前のようだが非常に大切なことを
我々に教えてくれている。

犬は生まれつき食べ物を見るとよだれを垂らす。
当たり前だ。

食べ物は全ての生き物に共通する、
食欲という本能レベルの欲求をくすぐるものだからだ。

しかし白衣はどうだろうか。
犬は生まれつき白衣を見てよだれを垂らす動物だろうか。

答えはノーだ。

なぜなら白衣は犬にとって何の意味も持たないからだ。
白衣は食べることも飲むこともできない。
異性の個体でもない。
白衣は犬の本能をくすぐることはない。

パブロフ博士の研究室にいる犬の場合もそうだ。
犬はなにも白衣を食べ物と勘違いして喜んでいるわけではない。
白衣を着た博士から何十回と餌をもらううちに
その2つの物事の関連性を見抜いたのだ。

お!博士!その服着て来たってことは餌の時間っすね!よだれが出ちゃうぜ!

てな具合だろう。
この発見からパブロフ博士は
他の物事と餌を関連付ける実験を始める。

有名な
“ベルを鳴らして餌を与える。
するとやがてベルを鳴らすだけで 犬はよだれを垂らすようになる”

というやつだ。

この一連の研究で見いだされた理論が 古典的条件付けである。

 

古典的条件付けとは

まあ簡単に言うと2つの物事を関連付けるっていう 

ただそれだけのことだ。
で、ここからが大事なのだが
この古典的条件付け、あなたのうちのワンちゃんにも
とても密接に関わっているということだ。

例えば犬に餌をあげようとしてドッグフードの袋をガサガサやると
犬が大喜びする。
人が自分でスナック菓子を食べようとしてパッケージを開けた時でさえ
その音につられて犬が急いでやって来る。
これらは犬が音と食べ物を関連付けているから起こる反応である。

犬は生まれつきそれらの音に反応するわけではない。
他にも例はいくらでもある。
犬を散歩に連れ出そうとしてリードを手に持つと
犬は喜んで玄関に先回りする。
主人の帰宅を車のドアを閉める音で察知し玄関でお出迎えをする。
これらも犬がそれぞれの物事の関連性を学習した結果である。

そして覚えておきたいのはこの古典的条件付けは
いつもプラスに作用するわけではないことである。
マイナスの学習にもなってしまう。

また例を挙げよう。

病院が嫌いな犬は多いが、生まれつき病院が嫌いな犬などいない。
犬の遺伝子に病院を怖がれなどと書かれているわけがない。
押さえつけられたり、注射を打たれることを複数回繰り返し、
病院と嫌なこととを関連付けてしまうのだ。
さらにこれが進むと車に乗るのを嫌になってしまう。

これを模式図で示そう。

 車に乗る 
↓ 
病院に連れて行かれる 
↓ 
注射をされる 
↓ 
痛い 

ということだ。

で、もしもだ。
これを30回くらったら犬はどういう学習をするだろうか。

むろん、どんどん犬の頭の中での連想が強化される。
真ん中をすっ飛ばした関連付けになり得る。
こうだ。

車に乗る 
↓ 
病院に連れて行かれる注射をされる 
↓ 
痛い 

 

車に乗る 
↓ 
痛い

これも複数の組み合わせだが
古典的条件付けである。

つまり
車に乗せるってことは痛いことするつもりじゃん!
という 関連付けになってしまうわけだ。

だから車に乗りたがらない犬が出来上がるのである。

無論、これが当てはまるのは獣医さんに行く時だけではない。

「車酔いをして最悪だった」
とか
犬にとってマイナスのことが起きれば
なんでも関連した学習をしてしまう可能性がある。

 

古典的条件付けの利用

男の人を怖がる犬も関連付けの学習の可能性がある。
以前男の人から乱暴な扱いを受けたとすれば 犬は学習する。
(その際、犬が人間の生物学的な性別を区別しているのかは判断が分かれている。

髪の長さとか服装とか体格、化粧品の匂いなどで判別するという人もいる)

では犬が車や男の人を嫌いになってしまったら
どうすればよいのだろう。

じつはとても簡単に改善できる。
マイナスの物事と関連させてしまったことを
プラスの関連付けに持っていけばいいのだ。

車が嫌いになってしまったら
車に乗せて近くの公園に連れて行って 楽しく遊ぶだけでいい。
犬は車に乗ることと公園で楽しく遊ぶことを関連付け、
喜んで車に乗るようになる。

獣医さんが嫌いなら
マイナスの条件付けを克服するために食べ物を使う。
病院に行くときに犬の大好物を持参し
診察が終わったら獣医さんに頼んで
持参した大好物を直接与えてもらう
獣医さんは注射をするけれど
それが終われば大好物をくれる、
という学習になれば
好物欲しさに我慢ができるようになる。


古典的条件づけの実践のポイント


ただし!

とても重要なことを覚えておいて欲しい。
一回やそこらで問題が解決することは無い。
繰り返しの回数がとても大事になるということだ。

犬を車に乗せて公園で楽しく遊んだとしても、一回で良いだろうか?
一回公園で楽しく遊んだからといって、
あの大嫌いな病院のイメージを払拭できるだろうか。

難しいだろう。やはりまとまった数繰り返すことが必要になる。

ではどれだけの数繰り返すのか。それは
「払拭したいマイナスイメージの大きさ」
「マイナスイメージを与えてしまった回数」、そして
「与えるプラスイメージの大きさ」
「プラスイメージを与える回数」による。

つまり払拭したいマイナスイメージ(車が嫌い)がお金を使った事だとして
プラスイメージ(公園で楽しく遊ぶ)がお金を稼ぐこととすると分かりやすいだろう。
犬が車についてどんなイメージを持つかは預金がマイナスなのかプラスなのかに当てはめられる。

もちろん生まれてすぐ、スタートの位置はプラスマイナスゼロだったハズだ。
犬は車に生まれつき、乗ることについて何も思っていない。

さあ、預金がゼロの状態から始まって、
病院に行くたびにマイナスイメージを得るのだから預金がマイナスになる。
ポイントは病院に繰り返し連れて行かれていることだ。
つまり何回も何回もお金が出ていっていて借金の額がかなりの金額になっているということ。
これが「犬が病院嫌いになった」ということだ。

で、ここでプラスイメージを与える。
車に乗って公園で楽しく遊ぶのだ。
すると一回でその莫大な借金が返せるかと言うとそんなことは無い。
一回の経験で得られるお金はわずかで、借金返済の一部に充てるのがやっとだろう。
仮にそれが犬にとってとてつもないほどの感動体験だとしても返せるお金の額が多いだけで
やっぱり一度での返済は難しい。
なぜならプラスのイメージというものは蓄積しにくく
マイナスのイメージは強烈に残り、また蓄積しやすいからだ。

借金は膨らみやすく借金返済は難しいのだ。
だからこそ継続して借金返済をしていく必要がある。

犬がある物事を嫌いになったということは古典的条件づけによって
マイナスなイメージと関連付けられてしまったということだ。

とすれば解決策は一つしかない。
古典的条件づけによってプラスの物事と関連付けさせていけばいいのだ。

いかがだっただろうか!?
今回は古典的条件付けの具体例をいくつか挙げてみた。
これが直感的にわかるようになると
犬の気持ちがわかるだけでなく
さまざまなところで応用ができると思う。
あとは犬のしつけで大事なもうひとつの概念
“オペラント条件付け”についても
詳しく書いていこうと思っている。

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こんにちは。リョウです。 犬のしつけインストラクターです。 ペットショップ店長の経験もあり、ペット業界でたくさんのワンちゃんやその家族とお話してきました。 その知識や経験をもとに、犬の飼い方やより良い関係づくりに 関わる情報を発信していきたいと思います。 愛犬との絆をより強くするために正しい知識を身につけることが大切だと思っています。動物好きなかたはよろしくお願いしますね!